なかの障害者就労支援ネットワーク  
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なかの就労支援ネットワークNews 1999年12月
平成11年
NO.3
発行:なかの障害者就労支援ネットワーク事務局(佐藤・浅野・堀江・小川)
中野区障害者福祉会館事業係内
〒165-0025 東京都中野区沼袋2-40-18 
TEL (03)3389-2171 FAX (03)3389-2175

Contents
1. 就労支援ネットワークってなに? その2−成長編
2. 実習サポートの試行報告
3. ただいま、トライアル雇用進行中
4. Good!! ニュース
5. ネットワーク会議要約(3回目、4回目)


ただいま、トライアル雇用進行中

 今回は、9月からトライアル雇用(本機関誌News NO.2掲載)に挑戦している(社福)東京コロニー コロニー印刷所の利用者である菱沼さんと事業主の河北総合病院に直撃インタビューをしましたのでご紹介いたします。
菱沼和彦さん

38歳
脳性麻痺による両上肢機能障害 2級
民間企業に就職後、 コロニー印刷所の利用者となる(在籍5年)
河北総合病院の紹介

  事業主である河北総合病院は、阿佐ヶ谷の駅近くにある総合病院です。本病院は、環境マネジメントの国際規格であるISO14001環境マネジメントシステムの認証を取得(98年取得、病院としては日本初)し、『地球環境に配慮した医療』に先駆的に取り組んでいます。その中心的役割を担っているのが環境マネジメント室であり、菱沼さんのトライアル雇用を受入れて頂いた部署でもあります。

菱沼さんにお伺いしました
1. トライアル雇用へ文字どおり"トライ"しようと思ったきっかけは?
   これまで父親の社会保険の扶養者となっていましたが、65歳で父親も退職しますので自分自身独立したかった。独立したいという思いはいつもありましたが、一番のきっかけは父親の退職です。
   
2. 現在の仕事内容について教えて下さい
   河北総合病院には、内科・外科・産婦人科をはじめ沢山の科がありますが、それらの科の掲示物をパソコンで作成したり、産婦人科では退院されていくお母さんにお誕生カードをプレゼントしていますが、そのカード作りをしています。以前の仕事はMACを使ってのDTP作業でレイアウトは殆ど決まっていましたが、ここではデザインやレイアウトから始まります。最初は大変でしたが面白さも感じられるゆとりが少しずつ出てきました。何といっても自分で作ったものが喜ばれる、役に立っているんだと感じられるときが一番嬉しいですね。
   
3. 戸惑ったことなどありますか? あるとすればどう乗り越えたのでしょうか?
   以前は新しい職場についたときは緊張しましたが、ここでは緊張もあまりなくスムーズに職場にも仕事にも入ることができました。年のせいもあるのかもしれませんが、周りの方々の理解もあると思います。
   
4. これからの希望をお聞かせ下さい
   デザインの勉強はもちろんですが、環境マネージメント室に所属しているので、ここで取り組んでいる環境に関する専門的な知識を深めていくために勉強し、チームの一員としての役割を遂行していきたいです。また、当たり前のことだと思いますが、仕事の厳しさをすごく感じています。それだけ大変ですが、やりがいもそれに見合ったただけありますので、頑張っていきたいと思います。
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環境マネジメント室の田植氏にお伺いしました
1. トライアル雇用をしてみようと思われたきっかけは?
   病院は社会の縮図でなければならないと思っています。老若男女、障害のある人もない人もいて当たり前。障害をもつ多くの方は、小さい頃から限られた中で育てられ成長していくチャンスも少なかったのではないかと思います。職場では、本人が秘めている或いは本人も知らない成長の芽に気づき成長していってもらいたいと思います。また、その人が生き生きと活動できる場が用意できるかを考えていく精神的な余裕が周りにも必要ですが、そういう土壌はこの病院には既に用意されていたと思います。
   
2. 菱沼氏を受け入れる際の課題と特に配慮したことは?
   プロとしての技術をどれだけ持っているのか、何ができるのか分からなかったのでいろいろ仕事を頼みました。菱沼氏が入ってくれたことで我々がこれまでできなかったことができるようになったとかクリアされたとかでなければなりません。菱沼氏は仕事をする上でのコミュニケーション力もありますし、作業を通して技術力もあることを知ることができました。彼が入ってくれたことで、院内でのPCのデザインや編集も到達レベルまでレベルアップされました。
   
3. トライアル雇用の良さはどんなところでしょうか?
   制度がある分、事業主はアプローチしやすくなったと思います。機会のすそ野が広がった感じですね。健常者にも障害者にも「あたり前の範囲がもっと広いんだ」ということを分かってもらえるのではないでしょうか。
   
4. 今後に期待することは?
   病院も激動の時代ですがチャンスの時代でもあります。ですから何が必要とされているかを考え、これからの医療のあり方を自分たちで作っていかなければなりません。「できることを提案しチャレンジし結果を出すこと」が一番だと思いますので、それに菱沼氏がどう応えてくれるかを見守りたいです。

インタビューを
終えて
 長年の目標を達成するために前向きに取り組んでいる菱沼さんの輝いている笑顔を見るとトライアル雇用の制度はもちろんですが、求人側と求職者側を繋ぐ架け橋をして下さる支援機間の存在の大切さ、送り出す側(コロニー)の懐の広さと温かさを感じました。そして何よりも仕事人として求められている厳しさを日々肌で感じながらもその中に身を投じた菱沼さんの勇気もすばらしい。是非、チャンスを生かして欲しいと思います。

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